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補選への立候補の経緯を説明する党代表の神谷宗幣参院議員(中)。右は立候補を表明した吉田利也氏=2024年10月2日、岩手県庁

 広瀬めぐみ前参院議員の辞職に伴う参院岩手選挙区の補欠選挙(10月10日告示、27日投開票)をめぐり、参政党職員で新顔の吉田利也氏(48)が2日、立候補表明をした。記者会見に同席した同党代表の神谷宗幣参院議員は「(補選の候補者擁立を断念した)自民が担ってきた保守の受け皿となる」と話した。

 吉田氏は岩手県陸前高田市出身。人材派遣会社員などを経て、昨年夏から党本部の職員として勤務している。選挙に立候補した経験はないという。

 神谷氏によると、衆院選比例東北ブロックに立候補予定の男性を擁立することを考えていた。しかし、石破茂首相が衆院を9日解散することを表明し、衆院選と参院補選が同日になったことから県出身の吉田氏に白羽の矢が立ったという。

 候補者擁立の動機は「自民党が擁立を断念したこと」だったとした上で、神谷氏は「過去のデータを分析して、まず20万票を目指したい」と語った。

 衆院選と同日になることで、参院補選の投票率は単独の実施に比べて上昇することが見込まれる。ただ、衆院選の投票に来た自民党支持者は、参院補選では自民候補に投票することはできない。参政党の幹部の一人は「自民党が担うべきだった政策を訴え支持を集めたい」と語り、同日選になったメリットを生かす考えだ。

 参政党は、三つの重点政策で「教育・人づくり」「食と健康、環境保全」「国のまもり」を上げており、「自虐史観を捨て、日本に誇りが持てる教育を!」「移民受け入れより、国民の就労と所得上昇を促進!」などと訴えている。

 参院補選には、立憲民主党元職のほか、無所属、諸派計3人の新顔が立候補を予定している。(小泉浩樹)

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